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傷害事件の基礎知識と弁護活動

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千葉で刑事事件に強い弁護士をお探しの方、無料相談をご希望の方へ。このページでは、「傷害事件の基礎知識」「傷害事件の慰謝料」「傷害事件での逮捕の流れ、勾留期間、早期釈放」など、傷害事件のよくある相談を読むことができます。

傷害罪とは?傷害事件の基礎知識。

他人を殴ったら傷害罪になりますか?

傷害罪は相手に暴力を振るってけがをさせてしまった場合に成立します。けがを負わせなかった場合は傷害罪ではなく、暴行罪になります。

暴行傷害の違い

暴行と傷害はけがをしたかどうかで区別されます。診断書などからけがをしたことが分かれば傷害罪となります。

傷害事件の加害者になったときの流れ

傷害事件の加害者になったときの流れは、被害者や目撃者の110番通報や被害届、告訴などで警察が捜査を開始し、場合によっては逮捕・勾留などの身柄拘束を行い、事件の証拠を集めていきます。もっとも、捜査が開始されても逮捕されないまま手続が進むケースも多くあります。

罰金刑とは相場 払えない場合)

傷害罪のうち、武器を使っていない場合や被害者のけがが軽い場合などの軽微な事件で起訴されると罰金刑になることがあります。罰金の額は10万円~30万円となることが多いです。

罰金が払えない場合は、強制執行になるおそれがあります。それでも払えない場合には労役場という場所で働いて罰金を支払うことになります。

傷害事件の時効公訴時効 損害賠償時効

傷害罪の時効は10年です。傷害事件から10年が経過した後は起訴されません。

傷害事件では、民事事件として損害賠償金を請求されることがあります。民事事件の時効は3年です。

被害届とは(流れ 取り下げ 時効はある? 提出期間

傷害事件の被害者が被害届を提出することがあります。被害届の提出期間に特に制限はありません。後に被害届を取り下げてもらうこともでき、被害者と示談をすれば被害届を取り下げてくれます

告訴とは(親告罪

傷害罪は親告罪ではありません。親告罪とは告訴がないと起訴することができない犯罪のことをいいます。傷害罪の場合には、告訴がなくても起訴されてしまいます。

(まとめ表)

暴行と傷害の違い 暴行 暴行を加えたがけがをしていない場合
傷害 暴行を加えてけがをした場合(診断書で判断)
罰金刑の場合 10万円~30万円(前科なし・武器不使用、けが軽微の場合)
時効 刑事 10年
民事 3年
親告罪かどうか 親告罪でない

傷害事件の示談金の相場、示談書の書き方は!?

怪我をさせてしまったら、どのように償えばいいのでしょうか?

けがをさせてしまったのであれば償うべきでしょうね。そうすることで、事件を円満に解決できますし、刑事事件の結果も軽くなります。示談をして自分の行為を償いましょう。

示談とは

示談とは、当事者同士が合意によって事件を解決することです。示談の手続きは、弁護士が当事者に代わって被害者と連絡を取り合って行います。
示談をすることで、民事事件・刑事事件を一挙に解決することができますし、刑事事件の処分が軽くなります

示談金の相場

示談金の額は、けがの程度(全治、加療~といった表現がされます)によって大きく異なります。打撲などの軽いけがの場合、10万円程度になることがあります。複雑な骨折など長期の通院を要する場合、数十万円程度になることがありますし、後遺症が残ってしまった場合は更に高額になることもあります。

示談書書き方テンプレート

示談書は、傷害事件を当事者間で解決したことを記載する書面です。示談書には一般的に、事件の表示、示談金の額、宥恕文言(処罰を望まないという言葉)、清算条項等を記載しますが、それ以外の約束事を盛り込むこともできます。示談書のテンプレートを下記のとおりです。

示談書

○○○を甲とし、×××を乙とし、甲及び乙は、20××年○月○日に、東京都××において、乙が甲に対し暴行を加え、傷害を負わせた事件につき、以下のとおり、示談をする。

1 乙は、甲に対し、治療費、慰謝料、休業損害などの損害賠償として金○○万円をこの席上で支払う。

2 甲は、乙から、上記1の金員を受領した

3 甲は、乙の前記行為を許すものとし、以後、被害届、告訴状などを出さない。

4 本示談により本件に関する紛争が一切解決したものとし、以後、甲は何らの請求をしない。

5 甲及び乙は、本示談書に記載されたもの以外、何らの債権債務がないことを相互に確認する。

20××年○月△日

  住所

(甲)氏名       印

住所

(乙)氏名       印

示談しない場合

傷害事件を起こしてしまって示談をしない場合、被害者から「許してもらっていない」、被害回復がなされていないということで、起訴され罰金刑を受けることが多いです。

罰金刑も前科となります。

(まとめ表)

示談とは当事者同士が合意によって事件を解決すること
示談金の相場・軽いけがの場合、10万円前後
・重いけがの場合、数十万円
・後遺症が残る場合、それ以上

傷害事件の慰謝料の相場は?慰謝料を払わないとどうなる?

傷害事件の慰謝料の相場を教えて下さい。

傷害事件の慰謝料は通常、入院通院日数、傷害による後遺症の等級などを基準に計算されます。けがが重ければ入院通院日数が増えたり後遺症の等級が上がったりしますから、その分慰謝料の額が増えます。

慰謝料とは

慰謝料とは、被害者の精神的苦痛に対して支払うお金です。慰謝料はあくまで精神的苦痛に対する賠償なので、被害者に通院費、治療費、通院交通費、休業損害などの損害が生じていれば別途支払う必要があります。

慰謝料相場

傷害事件の慰謝料は通常、入院通院日数、傷害による後遺症の等級などを基準に計算されます。けがが重ければ入院通院日数が増えたり後遺症の等級が上がったりしますから、その分慰謝料の額が増えます。

慰謝料請求された場合

通常、示談をすることで民事事件と刑事事件の紛争を一挙に解決できます。そのため、慰謝料を請求された場合、示談をしてしまうと良いでしょう。示談をすることで、以降慰謝料等を請求されることはなくなりますし、刑事事件の処分も軽くなります

後遺症が残った場合の慰謝料

被害者に後遺症が残ってしまった場合、慰謝料がかなり高額になるケースが多いです。

後遺症が不明な段階で慰謝料を支払った場合、後遺症が判明した後、更に後遺症分の慰謝料を支払うことになる場合があります。

慰謝料払わないとどうなる?

慰謝料を払わないと、裁判でお金を請求された後、強制執行をされ、自分の不動産や物、お金などを差し押さえられて競売にかけられてしまうおそれがあります。

(まとめ表)

慰謝料被害者の精神的苦痛に対して支払うお金
慰謝料の相場けがにより様々。
傷害の等級、入院通院日数などを基準に計算される
刑事事件で示談をした場合更に慰謝料を払う必要はない(後に後遺症が発覚した場合を除く)

傷害事件の逮捕の流れは?勾留期間は?早期に釈放されるには?

傷害事件で逮捕されたらどうなりますか?勾留期間はどのくらいですか!?

逮捕されると3日間身柄を拘束されます。勾留は原則10日間ですが、検察官が勾留延長を請求し、裁判官が延長の判断をするとさらに10日間身柄を拘束されることになります。

逮捕流れ

逮捕された場合には、最長3日間身柄を拘束されます。その後、検察官と裁判官がさらに身柄拘束の必要があると判断した場合には、勾留され10日間身柄を拘束されます。延長の必要があると判断されると、更に10日間身柄を拘束されます。

最終的には、検察官が起訴するかどうかを判断します。起訴されると裁判になります。

逮捕されないためには?

逮捕されないためには、早いうちに示談をして被害者に「刑事処罰を望まない」意思を示してもらうことが重要です。被害者の情報を知っているのであれば、謝罪をして示談交渉に応じてもらえないか確認してみるとよいでしょう。

逮捕されるまでの期間・現行犯逮捕

傷害事件であれば、その場にいた被害者や目撃者が110番通報して駆け付けた警察官に現行犯逮捕されることが多いです。その場で110番通報されなかった場合、事件後に目撃情報や防犯カメラから特定されて逮捕されることになるでしょう。この場合は、逮捕までにある程度の期間があるでしょう。

勾留期間はどれくらい?

勾留期間は最長20日間です。事実関係に争いがなく証拠も十分に揃っている事件であれば10日で終わるケースもありますが、たいていの事件は20日間勾留されてしまいます。ただし、示談をすることで、当事者間で事件を解決したとして勾留期間を短縮できる場合があります

釈放されるためには?

釈放されるためには、裁判官に証拠を隠滅しないことや被害者と会わないこと、逃亡しないことなどを説明して説得する必要があります。誓約書や身元引受人の存在などがその材料となります。

また、示談をすることで、当事者間で事件を解決したとして勾留期間満了前に釈放される場合があります

(まとめ表)

逮捕後の流れ逮捕(3日間)→勾留(10日間)→勾留延長(10日間)→起訴・不起訴の判断
逮捕を阻止したいとき示談をして被害者に「刑事処罰を望まない」意思を示してもらう
釈放されるためには証拠隠滅しないことを説得する
逃亡しないことを説得する
示談をする

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